田宮流居合術

田宮神剣流について

 田宮神剣流は、田宮流を元に開かれた剣術流派で、居合も併伝されていました。
 寛文10年(1670年)、田宮家が仕えた紀州藩の初代藩主・徳川頼宣の三男・松平頼純が紀州藩の分家である西条藩に入封した際、田宮対馬守長勝常円の弟子・江田儀左衛門によって、西条藩に田宮流が伝えられました。これが西条の地で、独自に発展し田宮神剣流と称されるようになりました。
 幕末から明治の二刀の使い手として知られる高橋筅次郎、明治三十三年五月に精錬証を受領した森薫一を輩出しています。

 戦後、田宮神剣流第十四代宗家妻木正麟先生が田宮神剣流を中心に窪田派田宮流などの技や理論を採り入れ「田宮流居合術」と称しました。この系統は現在、日本古武道協会に加盟し、「旧西条藩田宮流居合術」として西条市無形文化財に指定されています。

〇田宮流(田宮神剣流)について
 「表の巻」十一本、「虎乱の巻」十四本からなり、「形」を基本として統一された居合(抜刀術)です。前宗家の妻木正麟先生が家伝とされていた田宮神剣流をベースに、田宮流の古文書等に記載されていた術理を加えて再構築したものとされています。

 技の特徴は、天然自然のことわりを以て、内志正しく、外体直く、気体の和に随って刀を抜き出すことをを修行の心得としています。

 「位」、「美」を大切にし、刀の抜き方、納め方、腰の据え方、切り方、突き方、外し方、止め方など、敵の動きに対動する「運剣の法」が定められています。

〇元祥館で学ばれている田宮流について
 吉成元祥先生は、第十四代宗家妻木正麟先生に入門後、居合・剣舞・詩吟を学ばれました。田宮流居合・剣舞・詩吟の三道の八段位を允可されています。

 中でも、居合に関して、妻木正麟先生から直々に、「表の巻」「虎乱の巻」を伝授された数少ない高弟の御一人です。

 伝授された後、表の巻及び虎乱の巻の技の想定を踏まえ、技の理合いを検討し、いくつかの動きについて変更し、妻木正麟先生にも御了承頂きました。そのため、現在、元祥館で稽古されている田宮流は、妻木正麟先生が著した「詳解田宮流」とは形が異なる場合もあります。

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